菅野 盾樹 が編集した『レトリック論を学ぶ人のために』を読みました。編集の菅野を含めた9人の筆者が、それぞれの章でレトリックに関する議論をいくつかのテーマに沿って展開している本。菅野を除く8人の筆者が各章を一つずつ担当している。
『レトリック論を学ぶ人のために』について2回にわけて書こうと思います。今回は、たぶん誰も知らないこのマイナー本をどうやって見つけたかと、本の概要。次回は本の感想とまとめ。次回の方がおもしろいはず。
菅野 盾樹・blog
web上でこの本の書評を探してみたが、まったく検索にひっかからず、あるのはamazonぐらい。しかしこの本は、読みながら・読んだ後に自分の考えが本と共鳴しながら拡がっていく種類の、示唆に富んだ間違いない良書。
いつも購読してるblog「現在思想のために」の著者が本を刊行したと記事に書いていたので、図書館で借りてみたのが『レトリック論を学ぶ人のために』。
<レトリック論>という知的探究を構想する
それまでは、全くどんな人物がこのblogを書いているのか知らなかったけど、blogの著者はこの本の編者、菅野 盾樹でした。菅野 盾樹は哲学、人間学、記号論を専門としてる学者のようです。
菅野 盾樹 公式ホームページ
シンボルの海
松岡正剛のレトリックの書評には、メタファー論の論者として菅野が紹介されている。
松岡正剛の千夜千冊『レトリック』オリヴィエ・ルブール
他にはここ「蒼龍のタワゴト-評論、哲学、認知科学-」も認知科学でおもしろい、たぶん学者が書いてるblog。
目次と本の概要
5部8章にわけた構成になっている。また、各章末にはトピックと題した本文の補足的な話が書かれている。
総括の第5部以外は各部2章ずつとゆう構成。
以下は目次より。
- Ⅰ 伝統に学ぶ —レトリックの現代化—
- 第1章 弁論術としてのレトリック —法学からのアプローチ— 平野敏彦
- 第2章 修辞学としてレトリック—美学からのアプローチ— 松尾 大
- Ⅱ 認知革命以後 —認知科学とレトリック—
- 第3章 言語学からのアプローチ 谷口一美
- 第4章 心理学からのアプローチ 佐山公一
- Ⅲ コミュニケーションとレトリック
- 第5章 コミュニケーション論からのアプローチ 鈴木 健
- 第6章 関連性理論からのアプローチ 能川元一
- Ⅳ 哲学思想とレトリック
- 第7章 レトリックの存在理由 —ヴィトゲンシュタインと比喩の諸相— 丸田 健
- 第8章 現代思想の眺望から—フロイト・ラカン・生命— 檜垣立哉
- Ⅴ 総括と展望—レトリック論の将来に向けて— 菅野盾樹
以下に各部の概要。
第1部 – 古代に発生したレトリックの歴史と、古典的なレトリックは現代においてどう捉えられるかについて。
第2部 – 認知言語学における比喩表現の研究「認知意味論」についてと、認知心理学における比喩表現の理解過程について。
第3部 – 公の場のスピーチや議論の構成要素などコミュニケーション論からみた弁論術についてと、関連性理論とゆう発言解釈プロセスに関する理論を通じた比喩と修辞について。
第4部 – ウィトゲンシュタインと比喩についてと、精神分析やゲノムとレトリックについて。
第5部 – 総括レトリックはどこに向かうのか。
参照・参考
菅野 盾樹 公式ホームページ
シンボルの海
菅野 盾樹 blog
現在思想のために
ジョージ・レイコフ、マーク・ジョンソン
『レトリックと人生』
松岡正剛『レトリック』書評
松岡正剛の千夜千冊『レトリック』オリヴィエ・ルブール
認知科学でおもしろいblog。
蒼龍のタワゴト-評論、哲学、認知科学-
Category :
書籍・書評・レヴュー
Tags: books, cognitive science, philosopy, review, Rhetoric, レトリック論を学ぶ人のために, 菅野 盾樹
2007-07-30
by
rui_mashita
Comment (
No Comments )
TrackBack URL:

